「育休は管理職も取れる」雑談からの気軽な後押し。
Q.管理職を任せていた当時の男性部下より相談を受けた際、どんな言葉をかけましたか?
相談というほどかしこまったものではなく、雑談の中で「子どもができたんです」と聞いたので、「おお! 良かったな、おめでとう!」と祝福しました。「それで、どうするの?」と。会社の育児休業制度は管理職が使ってはいけないというルールはありませんから、育休の取得を考えているか聞いたところ、「グループマネジャー(課長職級、以下GM)という立場では厳しいですよね…」と言うので、「なに言ってるんだ。取ったらいいじゃないか!」と、あまり深く考えず勢いで返しました(笑)
Q.どうして育休の取得を勧められたのですか?ご自身が3児の父とのことですが、やはり子育ての大変さを実感されているからでしょうか。
わが家は、長男と一番下の子は歳が離れていますので、3人目は長男がよく面倒をみてくれて助かりました。ですが、やはり1人目と2人目は大変でした…いや、妻は本当に大変だったと思います。私自身、育休を取らなかったことに少し後悔もありましたし。なによりも本人から取りたそうな雰囲気を感じたので、少し背中を押したという感じですね。
当社ではそれまで、男性のGMで育休を取得した人は聞いたことがなかったので、もし取得すれば当社初となり、「男性」「管理職」という“壁”を突破できます。前例をつくることで育児休業制度が当社およびグループ全体にも浸透するのではないか、という思いもありました。めぐりあわせで最初の一人になれる機会があるのなら、踏み出した方がいいですよね。歴史をつくれます。
Q.3児の父としての経験から、育児について何かアドバイスはされましたか?
出産後の母親は24時間体制で赤ちゃんの世話をすることになり、体力的にも精神的にもギリギリの状況にあります。状況によっては子どもより奥さんのフォローをしっかりするように伝えました。私自身、妻から頼まれたことは全部「はい、わかりました」とやっていましたが、それでも妻に言わせれば、「言われて動くようではまだまだ」と。それはもう本当におっしゃるとおりでございます(笑)